SSブログ

ポーズ [アート]

私が創っている女性像のポーズには,
技術的に大きな制約があります。

通常,粘土で創られた彫刻は,型を取って石膏やブロンズにするので,
中に木の芯を入れて作られます。

私の作品は焼き物なので,粘土そのものが作品であり,
中に異物を入れることはできません。

芯がないと,粘土は軟らかいので変形してしまい,
立像を作ることがとても難しいのです。

どんなに美しいと思っても,
バレリーナが片足を高く上げているようなポーズは,まず不可能です。

そのような制約があっても,
私は粘土を「焼く」ということにこだわっていきたいと思っています。

制約の中で,自分が美しいと思うポーズを創っていきたいと思います。

また,無理だと思っていたポーズができるよう,
自分の技術を少しでも進歩させたいと思っています。


焼成前の作品。
DSCN0772.JPG

DSCN0767.JPG

チェーンソー [アート]

私の仕事の中で,私が最も不得意にしている道具は,
チェーンソーです。

チェーンソーが,キックバックして,
ザックリ,上半身や太腿を切ってしまったという友人が,数名います。

弱虫の私には,とにかく怖い!

しかし,薪窯を焚きたいなら,使わざるをえません。

アトリエ近くの道路工事現場で,赤松を分けてもらっている時,
プロのチェーンソー職人のおじさん方が,
困っている私に,いろいろなことを教えてくれました。

「姉ちゃん,どうしたんや?」(ボツボツ姉ちゃんという歳でもなくなりつつあるのですが)と,声を掛けて,
チョークの使い方,プラグの掃除の仕方,チェーンの研ぎ方などを教えてくれました。

窮すれば,道は通ず。

どうしてもやりたいことがあれば,
誰か彼か,手を差し伸べてくれるものだと思いました。

でも,チェーンソーは怖い。

初代,電動のチェーンソーです。
切れ味は良いのですが,コードリールに繋がなければならないのが不便。
DSCN0596.JPG

二代目,オイルチェーンソー。
今はこちらを使っています。
DSCN0597.JPG




成形 [アート]

私の作品のほとんどは,現在女性像です。
作品展では,よく「どうやって作るのですか。」と聞かれます。

外から見ただけではわかりませんが,中は空洞になっています。
粘土が詰まったままでは,焼いた時に化学変化して出たガスのために
爆発してしまうからです。

まず,粘土を徐々に盛りながら,
粘土が詰まった状態で成形します。

その後,6つほどのパーツに切断します。
それをまた,縦に切断して中の粘土をくりぬきます。

厚みを約1.5~2cmに整えます。

それを再び接着・合体させます。

粘土が柔らか過ぎると形が崩れてしまうし,
乾燥して硬すぎると,うまく接着してくれません。

この切断→くりぬき→接着の作業が,
なかなかに難事業です。

生みの苦しみですね。


中の粘土のくりぬきが終わった状態。
DSCN0630.JPG

再び,接着し終えたところです。
サインを入れて,成形は完了です。
この状態を保って,焼き上がってくれることを願うばかり。
DSCN0634.JPG




パワー [アート]

どんな作品を創りたいかと聞かれたとしたら,
私は,パワーのある作品を造りたいと答えます。

そのためには,一作一作,惰性にならず,
作品を創ることを,私自身が楽しみながら,
創っていかなければと,思っています。

作品展に続けて来てくださった方が,
「今回の作品も力がありますね。また,元気をもらいました。」と,
言ってくださいました。
嬉しかったです。

パワーのある作品,
見る人に,パワーを与える作品。

そんなものを目指して,制作を続けています。


今までで,最も大きい作品。
DH000048.jpg

今は,バレエスタジオの玄関にいます。
DH000072.jpg

とても気に入っている作品の一つです。
DH000028.jpg

生き生きとした作品を創っていきたいと思います。
DH000077.jpg



個展2 [アート]

個展会場選びには,毎回神経をつかいます。

せっかくやるのであれば,沢山の方に見ていただきたい。
DMを送った方だけでなく,不特定多数の方が訪れそうな場所がいいです。

作品がデリケートなので,運搬には非常に気をつかいます。
アトリエから近い方が,搬入・搬出が楽です。

前回の個展会場は,大変雰囲気が良いことと,
アトリエから近くて便利だということで使いました。

ですが,交通機関のアクセスが悪くて,
来てくださった方から,ブーイング続出でした。


今回,申し込んでいた個展会場がOKになり,
来年夏の会場が決まりました。

一安心です。


前回の個展風景です。
DH000037.jpg

会場で,自慢げに微笑む作品。
DH000013.jpg

求めない
すると
なにを考えてるのだ
とひとは聞く
君は笑っていればいい!
(加島祥造)
DH000041.jpg










アトリエ [アート]

私が今使っているアトリエは,
以前は,東京のB女子大陶芸科の教授W氏のものでした。

その方が,急に亡くなって,
知人を通じて私が使用することになりました。

私が始めてアトリエに行った時には,
こたつの上に湯のみがあり,
テレビのメイン電源は入ったままで,
またすぐに来るつもりという気配が,ありありと漂っていました。

そのテレビもこたつも電子レンジも,
そして,陶芸材料も高価な陶芸の道具も一切合財,私が引き継ぎました。
私はW氏の陶芸の財産を,そっくり譲っていただいたのです。
本当にありがたいことでした。

窯は3基ありましたが,私の希望のものではなかったので,
そのうち2基を壊して,私好みの窯を作り直しました。
レンガは,元の窯のものを使って。

私はW氏に直接お会いしたことがありません。
ですが,私の人生を変えた恩人の一人です。

アトリエにいると,W氏の善良な魂に包まれている気がします。


W氏が買った骨董。
DSCN0624.JPG

庭で並んでいる,W氏と私の作品。
DSCN0602.JPG



 [アート]

私には,あまり趣味がないと,先日書きましたが,
趣味よりも,もう少し真剣に取り組んでいるものに,
書道があります。

作品展でも,陶芸作品だけでは壁面が空いてしまうので,
書の作品を展示します。

私の嗜好性から,
作品に「酒」や「酔」の字が多いことが特徴です。

幼稚園の頃から,ずっと続けているにも関わらず,
こちらは,師匠の力に依然遥か及ばず,
なかなか,満足の粋に達しません。

努力不足なのでしょう。

この夏は,もう一歩上達しようと,
毎日筆を取ることに挑戦しました。

しかし,書道は多分,スポーツやクラシックバレエなどと同じで,
一日休むと自分にわかり,二日サボると人にわかるという世界なのだと思います。

9月に入り,仕事が忙しくなって,
筆を持つ回数が減った途端に,
利き腕で書いていないような感覚がしています。

一筋縄ではいかぬ,芸事の世界よ。


先回の個展で,唯一お買い上げとなった作品です。
啼鳥笑花(ていちょうしょうか)・・・鳥は鳴き,花は笑っている。
アトリエの風情にぴったりなのです。
090814_1646_01.jpg

GReeeeNの歌が好きで,書いてみました。
あちらは,「キセキ」ですけど。
DSCN0526.JPG

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。