東京島

映画化されて話題になっている，東京島を読みました。
無人島で，男性３１人の中に，女一人という話です。

映画の主演の女優さんより，原作の主人公清子のほうが，
小太りで中年の，ぱっとしない女性に描かれています。

それでも，最初のうちはその希少価値ゆえに，モテモテなのですが，
男性同士のカップルもできたりして，
段々と存在価値をなくしていきます。

何だか，女性が年齢を重ねることの悲哀を感じました。

私が興味をもったのは，地名です。
物語の中で登場人物たちは，無人島を東京島と呼びます。
そして，島の中に，コウキョ，オダイバ，トーカイムラ，ブクロ，ジュク，シブヤなどの地名を付けます。

名前を付けると，そこに意味が生まれるのだと思いました。


私は，今まであえて作品に名前を付けずにきました。
個々の作品というより，作品展の空間そのものが私の作品だと思っていたので。

個々の作品にも，やはり名前を付けるべきだろうか・・・と，思いました。


東京島 (新潮文庫) [文庫]
桐野 夏生 (著)

コメント 5

原作は桐野夏生さんでしたか。過去にまだこの方の本は1冊しか読んでないです。
私は自分自身を振り返っても、無人島でなにか価値のあることができる気がしません。なんにも取り柄がないです。
by ＨＩＲＯＭＩ (2010-09-18 00:40) 

おはようございます。
僕は、作品には名前を付けてあげたいと思います。
「作品展の空間そのものが私の作品」というのも理解できます。
しかし、空間そのものを作り出してくれているのは、個々の愛情がこもった作品たちです。
一つ一つの素敵な作品を、名前で呼んであげるのも良いと思いますヨ(o^-^o)

by てんてん (2010-09-18 09:49) 

HIROMIさん
HIROMIさんは，何にも取り柄がないなんてことないですよ。
あんなに熱心に，わかり易い教室掲示が作れる先生は，
そういないですよ。
by atsuko (2010-09-18 20:48) 

てんてんさん
ありがとうございます。
やっぱり，そうですよね。
by atsuko (2010-09-18 20:49) 

あ！ごめんなさい。
nice!押し忘れでした～
by てんてん (2010-09-20 13:07)